こんにちは紫乃です。
今回はTVアニメ『薬屋のひとりごと』2期1クール目の第25話~第36話、並びにオープニング映像に出てきた植物の花言葉について紹介・考察します。
※1期の考察記事もございますので、こちらを先にお読み頂くのがおすすめです。
前提として通じる部分がありますのでより理解が深まるかと思います。
花言葉考察
まずは各話に出てくる植物から紹介です。
第25話『猫猫と毛毛』
2期の1話目である25話では、猫猫が鈴麗公主(リンリ―ひめ)のお散歩中に花の名前を教えていました。
それが「サクラソウ」です。

花言葉は「憧れ」
この回では大衆小説や字への憧れが描かれていたのでそのためでしょうか。
花言葉とは離れますが、ラストの特使が映る場面で画面全体が赤くなっていました。
これは1期と同様に隊商(キャラバン)への危険信号を表しているように感じます。
第26話『隊商』
26話では序盤の場面転換に花が使われていました。
この花は「黄色のチョウセンアサガオ」ではないかと考えています。

1期でも登場したチョウセンアサガオ。
花言葉は「偽りの魅力」「変装」です。
隊商の影響で香油が大流行、その裏で妊婦に害のあるものが後宮に広まっている可能性が浮上します。
お祭り騒ぎを隠れ蓑に、思惑が蠢きつつあることを暗示するような花言葉です。
第27話『冬人夏草』
この回では一話を通して「きのこ」が事件の鍵になっています。

きのこ全般の花言葉は「疑い」
きのこにも花言葉があったことは驚きです。
中級妃の死を巡って様々な疑惑が生まれるお話に相応しい意味だったように感じます。
第28話『鏡』
異国の特使から上級妃たちに鏡が贈られたのが28話です。
この話では目立った植物は登場しませんでした。
第29話『月精』
29話は果樹園になっている実が「桃」ではないかと考えました。

桃の花言葉は「私はあなたのとりこ」「天下無敵」
特使に月の精を見せる為、壬氏が密かに舞を行ったのがこの回です。
見た者を魅了する舞を見せたことに関連した花言葉になっていたのかもしれません。
第30話『みたび、水晶宮』
30話では「オシロイバナ」が登場しました。
実は堕胎薬となり、緑と白の組み合わせが風水で健康の意味になると作中で紹介されていましたね。
子供の頃実を割って中の粉で遊んだ人もいると思います。

その花言葉は「恋を疑う」「臆病」「内気」
恋を疑うという花言葉は、猫猫から杏(シン)への「国母という立場を愛している」という台詞にしっくりくるなと感じました。
またこの回ではオシロイバナを持った下女が最後に登場します。
恐らくオシロイバナを植えるなどして病気の下女を気にかけていた人物でしょう。
臆病や内気という花言葉は彼女を表すと考えられ、あからさまに仲間を助ける行動は出来なかったものの、思う気持ちは伝わってくる内容でした。
さらに中盤、杏と共に「梅」の花が描かれるシーンがありました。

花言葉は「高潔」「忍耐」
彼女の生まれや気位の高さ、侍女頭に甘んじている我慢を感じさせる花言葉でした。
第31話『選択の廟』
代々王の血筋は色覚異常を持っていたということが分かる31話。
選択の廟での描写が中心で特徴的な花や植物は出てきませんでした。
第32話『皇太后』
32話では沢山の植物が画面上に出てきました。
堕胎剤に使用される植物5種は猫猫が名前を挙げていたので割愛、その直後に3カットで映った植物について調べました。
これらは調べた限り堕胎の効果はなさそうですが薬にはなる植物だったので、薬効がある植物が身近に生えているという例だったのかもしれません。
まず1つ目は「オオバコ」
公園に生えていて草相撲で遊んだ記憶があります。
咳止めを始め様々な症状に効く植物です。

2つ目は「レンギョウ」
解毒などの作用があり、漢方に使用されるようです。

3つ目は「ホトトギス」
まだら模様が入っている花で、作中では恐らくオレンジのホトトギスでした。
民間薬として止血に使われることもあるそうです。

またこの回では皇太后と猫猫が対面するシーンで画面いっぱいに赤が使用されていたのが印象的でした。
その後場面転換のシーンでは「スグリ」が出てきます。
スグリの中では、カシスとして有名なクロフサスグリが馴染み深いかもしれません。

花言葉は3つ。
「あなたを喜ばせる」
「あなたに嫌われたら私は死にます」
「あなたの不機嫌が私を苦しめる」
特徴的な花言葉が並んでいますが、物語と一体どんな関連性が出てくるのでしょうか。
第33話『先帝』
顔料として用いられた硫黄(りゅうおう)が鍵になるお話でした。
この話まで見ると分かるのですが、スグリの花言葉は先帝と皇太后の関係性が関係しているのではないでしょうか。
先帝から皇太后への隠れた気持ちのようにも思えますし、是非この花言葉の真意について考えてみてください。
第34話『怪談』
34話では分かりにくいですが終盤に花の描写がありました。
怪談話の中で、先帝に見捨てられた少女をイメージした映像が花畑となっていました。
花にフォーカスが当たってはいなかったのですが、花の形は「ムクゲ」に近いのではと考えています。

花言葉は「一途な恋」「粘り強さ」
外に出られずとも後宮内で生き続けた少女たちの思いが反映されているのでしょうか。
第35話『狩り』
35話は狩りの始まりへの場面転換で一瞬ですが序盤に赤い花が映ります。
これは「スキミア」ではないかと予想しました。

花言葉は「寛大」
関連性に気付きにくかったのですが、直前の場面で玉葉妃が壬氏に猫猫を貸すかどうかという悶着がありました。
その玉葉妃の計らいについての意味合いだったのかもしれません。
また猫猫が壬氏に蕗を食べるよう促している場面がありました。
熱中症対策の為かとは思いますが、こちらも花言葉を調べてみました。

花言葉は「公平な判断」
人を救うために公平な判断を下す猫猫らしい意味合いが含まれていました。
第36話『華瑞月』
壬氏の大きな秘密が明かされる2期1クール目最後の回です。
植物としての花は登場しませんでしたが、別の「華」の存在が明らかになったとも言えます。
オープニング映像考察
ここからは花言葉を中心にしたオープニング映像の考察に移ります。
1クール見終わってからオープニングを見返すと、月精から選択の廟、洞窟のシーンまで各話の特徴がかなり混ざり合った映像になっていましたね。
まず最初に注目したいのはこちらのシーンです。

液体の入っている容器が30話に登場した香油に似ているように感じました。
また盛られている果物は恐らく杏(あんず)であり、梨花妃の侍女頭であった杏(シン)を表しているのではと考えています。
作中でも梨花妃と杏が梨と杏に例えられていましたが、杏の花言葉に「臆病な愛」「疑惑」などがあるのに対し、梨の花言葉は「和やかな愛情」「癒し」です。
梨花妃は相手を包み込むような懐の大きさであることが花言葉にも表れていました。
さらに黄色の薔薇の花言葉は「嫉妬」であり、杏の感情と重ね合わせられていたことも分かります。
月餅は26話で猫猫たちが医局で食べていたシーンを発見しました。
連続して手と物の映像となります。

こちらは、なますの器があることや毒のような粉を入れる描写から1期の園遊会がイメージされているように思いました。
また玉葉妃のイメージである牡丹の花、そして「子宝に恵まれる」「多産」といった花言葉を持つイチジクが添えられていることから、玉葉妃の第二子妊娠についても示唆しているのかもしれません。
続いてサビの3連続の映像です。
1枚目は27話の中級妃の葬儀中にも登場した百合です。
現代でも葬儀や通夜で使用されていますね。

2枚目はやり手婆と彼女の昔の絵、そして実のなった枝が映っています。
この実は「すもも」ではないかと考えていまして、花言葉が「独立」「誤解」になります。
独立して今では金の亡者となっているやり手婆。
昔は運も重なり月の精に間違われるほど美しい舞を披露したというエピソードがありましたね。
一瞬ですがやり手婆が若返っているように見えるのも見どころです。

3枚目は「蓮」の花と若かりし先帝です。
女性の胎内に閉じ込められるかのような描写からは、女帝の庇護下で依存しているような印象を受けます。
蓮の花言葉は「離れゆく愛」「救ってください」
先帝の性格や皇太后との関係性を知ると納得できる部分のある花言葉でした。

その後も猫猫のカタバミから始まり、上級妃たちとイメージフラワー、作中の10種のアイテムなどが立て続けに現れます。
最初と最後に出てくるからか水が印象的な映像だと思っていましたが、35~36話のハイライトに繋げるためだったのにはやられました。
終わりに
いかがでしたでしょうか。
今回は果物のような食べられる植物に多く焦点が当たっていたように感じました。
2クール目からさらに盛り上がる展開になることが予想されるので今から楽しみです。
最後までお読み頂きありがとうございました。
【参考サイト】
花言葉・誕生花|HanaPrime(ハナプライム)
🍀GreenSnap(グリーンスナップ)- 植物・お花好きが集まるコミュニティ
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