終遠のヴィルシュ考察【花と花言葉 Ⅴドラマティックシアター編】

終遠のヴィルシュ

終遠のヴィルシュ、オトメイトドラマティックシアター決定おめでとうございます!!

そんな訳で今回はドラマティックシアターの描き下ろしキービジュアルの花と花言葉について考察していきたいと思います。

ネタバレを含む内容となりますので是非プレイ後にお読みください。

〈追記:2023年7月17日〉

アンクゥとイヴの花も含み全体的に大幅な加筆・修正をしました。

物販会場で各キャラアップの鮮明なイラストが展示されていて写真を撮ったので、こちらを頼りにしてます。

これで全キャラの花の特定ができる!と思ったのですが、今回は数も多く難易度MAXだったので図書館の本も利用して調べました。

全てに当たりは付けましたが、それでも微妙な物もあったのでこの花なんじゃないかというご意見ございましたら是非教えてほしいです。

 

花の法則性について

今回の描き下ろしはドラマティックシアターカラーの白でまとめられたイラストになっており、FDをイメージさせる白いリコリスも描かれていますね。

また、全体的に科学やサイバー的要素が全面に押し出されたイラストでもあります。

電子回路の意匠が描かれたベストを着ているのか、終ヴィルらしく装いにもさりげないサイバー感が組み込まれているようです。

そして白いスーツの胸ポケットにはそれぞれ異なる花々が飾られているのでこちらについて紹介していくのですが、調べた結果この花たちの選択には法則性があるのではと仮説を立てました。

大きく分けて以下4つの観点からキャラクターごとの花は選ばれたのではないかと考えています。

①キャラクターのイメージフラワー
②キャラクターの絶望エンドをイメージした花言葉を持つ花
③キャラクターの救済エンドをイメージした花言葉を持つ花
④その他キャラクターに関連する花言葉を持つ花

これからキャラクターごとに詳しく解説していきます。

イヴの花が体の向きによって見えづらかったり、イラスト内で描き方が不鮮明だったりかなり細かかったりするので判断が困難だった部分もありますがご容赦ください。

 

アドルフ

まずは1番手前でこちらを向いて立ち尽くすアドルフ。

深い悲しみを感じているかのような表情を浮かべています。

アドルフから6種類の紹介です。

まず目に入るのは大ぶりで黄色いイメージフラワーの「菊」です。

花言葉には「真実」「真の愛」などがあります。

アドルフの√でもある第三幕では様々な真実が明らかになりますね。

 

クレマチス

続きまして奥に見える紫の花弁が尖ったような花、こちらは「クレマチス」ではないでしょうか。

花言葉は「旅人の喜び」です。

こちらはアドルフが永遠の旅路へと進むことになる絶望エンド「繰り返す終焉の絶望」に関連しているのではないかと考えています。

喜びと言うと相応しくないようにも思えますが、セレスの為に自分に出来ることがあるということはアドルフにとって希望に繋がっていたと言えるでしょう。

また、ヨーロッパにて旅人が快適に過ごせるよう宿の玄関にクレマチスを植えていたことが花言葉の由来のようです。

まるでアドルフがこれから辿る果てしない旅路へのはなむけのようにも思えます。

 

そして右下に見えている葉、「蔦」です。

花言葉は「永遠の愛」「結婚」

救済エンド「自死を願う死神の終焉」のイメージがある花言葉ですね。

まるで花嫁衣裳のような真っ白なリコリスが咲き誇るシーンを思い出します。

 

カランコエ

左上の小さな赤い花はゼラニウムとも迷ったのですが、「カランコエ」という花ではないかと考えました。

その花言葉は「あなたを守る」「たくさんの小さな思い出」です。

セレスを守ると誓ったアドルフの信念を表す花言葉が選ばれていたのではないでしょうか。

また、昔から兄妹として一緒に育ってきた2人にはたくさんの小さな思い出があることでしょう。

 

タンポポ

菊の右側に2輪黄色い花があると思うのですが、これは大きめの「タンポポ」ではないかと予想しています。

花言葉は「真心の愛」「別離」

兄としてセレスを見守ってきたアドルフ、「別離」という言葉からは彼が施設を出たことや絶望エンドが連想されます。

 

黒百合

最後に左下に見えている2輪の花。

こちらは「黒百合」ではないでしょうか。

花言葉は「呪い」「復讐」「恋」

住まう人間が23歳までに死に至る国アルペシェール。

その呪いから逸脱した存在であるアドルフは、ある意味呪いを意識せざるを得ない状況に置かれていました。

またセレスを失ったアドルフが死や運命、そしてこの国の呪いを憎み復讐を誓うような場面もありましたね。

シアン

続きましてはシアンです。

このアップイラストで大分鮮明になりましたので、6種類の予想を立てました。

エルダーフラワー

色味と仮説に基づくと奥にある白く細かい花は「エルダーフラワー」です。

公式ビジュアルファンブックにも記載がありましたが、花言葉には「熱狂」「哀れみ」などがあります。

哀れみという花言葉は絶望エンドにも通じるものがありますね。

 

ルドベキア

左側の花は遠目からだとヒマワリに見えたのですが、似ているようで異なる「ルドベキア」ではないかと考えました。

花言葉もヒマワリと似ており、「あなたを見つめる」「強い精神力」などがあります。

これは絶望エンド「空想の中の君」を思い出すと繋がる花言葉だと考えています。

また、自分の城である研究所にいられなくなっても強かなシアンは強い精神力を持っていると言えますね。

 

青い薔薇

花たちの中でも下の方に描かれているのは「青い薔薇」でしょう。

花言葉は「奇跡」「神の祝福」

こちらは救済エンド「人としての初恋を」をイメージさせる花言葉です。

不可能と言われていた「すべての感情を引き継いだリライバー」を実現させたのはまさに奇跡。

シアンは神の祝福を受けているかにも思えますよね。

 

アリッサム

右側にある黄色く可愛らしい花は「アリッサム」ではないかと考えました。

花言葉は「美しさに優る価値」「飛躍」

シアンの才能やそれにより科学技術を飛躍させてきた功績が思い浮かぶ花言葉です。

 

ラークスパー

上部の紫の花は「ラークスパー」という花だと予想しています。

花言葉には「尊大」があります。

神を名乗る彼の性質を表す言葉になっているのかもしれません。

 

エンレイソウ

左下部、ルドベキアの下に描かれている花弁が3枚の白い花は「エンレイソウ」ではないでしょうか。

花言葉は「叡智」「野心」「大きな望み」「熱心」です。

神のように優れた知能を持つシアンはアルペシェールの叡智と言えるかもしれません。

他の花言葉もイメージフラワーの花言葉である「熱狂」に近いものを持っているように感じます。

ちなみにこの花、漢字で書くと「延齢草」。

齢を延ばすなんてリライバー技術を確立したシアンにドンピシャすぎて鳥肌が立ちましたね。

リュカ

リュカ先生は全体イラストで手前にいたので比較的判別しやすかったです。

リュカ先生からも6種類紹介します。

月桂樹

最初はイメージフラワーの「月桂樹」

右上に葉、さらに小さいですが白っぽい花が描かれていると思います。

月桂樹全般の花言葉は「栄光」
月桂樹の花の花言葉「裏切り」
葉の花言葉「私は死ぬまで変わりません」です。

 

ヒマワリ

リュカ先生の胸元、右側には「ヒマワリ」が飾られているように見えます。

花言葉は「あなただけを見つめる」です。

こちらは絶望エンド「鳥籠の世界」をイメージして描かれた花ではないかと考えています。

シアンとリュカ先生は、どちらも絶望エンドでセレスが亡くなり残された彼らが狂ってしまうエンドです。

その為、似た花・花言葉を持つ花が選ばれたのではと予想しています。

 

カモミール

ヒマワリの左上、小ぶりな白い花2輪は「カモミール」ではないでしょうか。

ハーブとしてカモミールティーなど日常生活でも馴染みのある花です。

花言葉は「逆境に耐える」

リュカ先生の生い立ちや√のシナリオを考えると胸が苦しくなりますが、それに相応しい花言葉でした。

彼らが逆境に耐え続けたからこそ救済エンド「優しく幸福な夢を二人で」に繋がったのかもしれません。

 

酔芙蓉

ヒマワリと背中合わせになっているような花は「酔芙蓉」の花ではないかと考えています。

花言葉は「しとやかな恋人」「繊細な美」「心変わり」です。

しとやかで繊細と称されるリュカ先生の外見にぴったりですね。

「心変わり」は武のプルースト家に生まれるも国の平穏を荒らす存在になってしまったことを表現しているようにも思えます。

 

時計草

ヒマワリ・ハマナスの下にある特徴的な花は「時計草」でしょう。

花言葉は「信仰」

リュカ先生を語る上で外せないものが花言葉として表れています。

 

サルビア

上部に位置する紫の花は「サルビア」だと予想しています。

花言葉は「家族愛」

リュカ先生とナディアのことを考えると言わずもがなですね。

マティス

続いてはマティスです。

彼の花は7種類紹介します。

オキナグサ

中心の濃い赤の花は彼のイメージフラワー「オキナグサ」だと考えられます。

花言葉には公式ヴィジュアルファンブックより「告げられぬ恋」「裏切りの恋」などがあります。

上記の花言葉は絶望エンド「愛と憎の物語」を彷彿とさせますね。

 

ハナニラ

オキナグサの右上の花は似たような花も多く迷ったのですが「ハナニラ」の説を推したいです。

花言葉は「耐える愛」「悲しい別れ」

もう想像できるとは思いますが絶望エンド「愛と憎の物語」をイメージした花かと思います。

ロザリーとして愛されることに耐えるセレス、かつてのマティスとの悲しい別れ。

「耐える愛」なんて花言葉を持つ花があるとは思いませんでした。

 

カスミソウ

上部に小さな花が集まっているように見えますが、これは「カスミソウ」ではないでしょうか。

白いカスミソウの花言葉は「幸福」「感謝」です。

これは救済エンド「あなたと綴る恋物語」のイメージでしょう。

最後のスチルの幸せそうな表情のマティス、そしてセレスが愛してきたマティス達からの感謝と言う意味も込められているかもしれません。

 

アザミ

オキナグサの奥、大分影になっていますがふさふさとした花が見えます。

これは「アザミ」ではないでしょうか。

花言葉は「復讐」です。

死刑執行人への復讐に駆られていたマティスの姿が思い起こされますね。

ここからマティス√の流れを彷彿とさせる花言葉が続きます。

 

アサリナ

小さいですが、オキナグサの下に紫の花が1輪あります。

こちらは「アサリナ」ではないかと考えています。

花言葉は「信じる心」

どんな人間になっても愛し愛されることを信じると誓い合ったマティスとセレスを表現しているのでしょうか。

 

スターチス

左下にも紫っぽい花がありますが、これは「スターチス」だと考えます。

花言葉は変わらぬ心」です。

互いを信じカミーユの行う実験に臨んだ2人は、どんな状況になっても最終的には変わらず愛を交わすことになります。

 

白いカーネーション

オキナグサの下にある花は薔薇のようにも見えたのですが、花びらの特徴的にも「白いカーネーション」ではないかと考えました。

花言葉は「私の愛は生きています」

残酷な実験を乗り越え、さらに生まれ変わってもセレスに恋をしたマティスを表すかのような花言葉でした。

また白いカーネーションには亡くした母を偲ぶ意味もあるそうですよ。

アンクゥ

お次はアンクゥです。

見えづらいですが6種類の花を紹介します。

下部に見える白い花はアドルフと同じくイメージフラワーの「菊」でしょう。

花言葉は「真実」「真の愛」などです。

 

赤いリコリス

終遠のヴィルシュといえば「リコリス」

リコリスについてはⅡ作中編の記事で詳しく紹介しています。

そして赤いリコリスの花言葉は「再会」「情熱」「悲しい思い出」「諦め」

セレスに再会するため全てを懸けてきたアンクゥ。

そして後半の花言葉はアンクゥの終遠エンド「終遠の口づけ」がイメージされているのではと考えました。

赤い色も燃え盛るリコリスの花園を表しているかに思えます。

 

こちらもアドルフと同じく「蔦」のような葉が見えます。

花言葉は「永遠の愛」「結婚」です。

終わりがないようにも思える時間をセレスの為に耐え忍んできたアンクゥは永遠の愛を持っていると言っても過言ではないでしょう。

またリコリスと死神の伝承についても連想されます。

 

銀木犀

リコリスの奥に見える白くて細かい花。

金木犀のような花の形ですが、これは「銀木犀」ではないでしょうか。

花言葉は「初恋」「唯一の恋」

 

スターチス

1番上にちらっとオレンジ色が見えていると思います。

手がかりが少なすぎるのですが、マティスでも出てきた「スターチス」ではないかなと考えました。

同じく花言葉は「変わらぬ心」です。

アンクゥの経験してきた道のりを考えると永遠や不変といった言葉が似合いますね。

 

ウラムラサキ

最後は上部にある紫の花です。

これは「ウラムラサキ」の花ではないかと考えています。

花言葉は「真面目さ」「本来の姿」です。

フリーで良い画像が見つからなかったので気になる方は調べてみてください。

アドルフであった彼の姿が花言葉に表れる結果となりました。

イヴ

最後はイヴです。

アップになっても中々特徴を掴むのが大変でしたが6種類紹介します。

ユリ

まず1番大きくて目立つ花はイメージフラワーの「ユリ」です。

花言葉は「純粋」

 

リンドウ

続いて上部にある紫の花。

難しかったのですが「リンドウ」の可能性があるなと考えています。

花言葉は「あなたの悲しみに寄り添う」「寂しい愛情」

互いが抱える悲しみに寄り添い合い心を近づけていったのがイヴ√だったと思います。

また寂しい愛情という言葉からは絶望エンド「黒色の愛」が想像されます。

イヴを自分のせいで失ってしまい、狂った愛情を彼に捧げることになるセレス。

自分だったものへの狂愛にイヴは寂しさを感じていたのではないでしょうか。

 

ホトトギス

ユリの下、中心が噴水のようになっている特徴的な花は「ホトトギス」でしょう。

花言葉は「秘めた意志」「永遠にあなたのもの」

明るくお人好しなイヴですが、愛されたいという気持ちやリコリスへの愛情など強い意志を秘めているのが彼です。

また永遠にあなたのものという花言葉は救済エンド「終焉を迎えるその時まで」への過程をイメージしているのではないでしょうか。

燃え盛るリコリスの花畑で互いの命を捧げる誓いをしたシーンは個人的にも大好きです。

 

カルセオラリア

続いて黄色い花、ミモザとも迷ったのですが楕円形っぽいので「カルセオラリア」という花ではないかと考えました。

花言葉は「私の伴侶に」「強い愛情」

求婚の意味を持つ花の為、ヨーロッパではプロポーズの際に贈られるようです。

プロポーズシーンがあるイヴに相応しい花言葉だったのではないでしょうか。

 

ネメシア

ちらっと見える赤い花は全然特徴が捉えられませんが、「ネメシア」という予想をします。

花言葉は「過去の思い出」

小さな頃にあった衝撃的な過去の思い出はイヴに深く根付いているので、それを表しているのでしょうか。

 

スプレーマム

ラスト、1番下にある白い花ですが後ろ姿しかほぼ見えませんし似ている花が多すぎます笑

あえて予想を立てるのですが「スプレーマム」だったらいいなと考えています。

花言葉は「あなたを愛す」

博愛から偏愛へ変わっていくイヴの物語を表すに相応しい花言葉だと思っています。

 

まとめ

今回は花の種類が多くかなり長くなりました。読んで頂きありがとうございます。

終遠のヴィルシュ考察【花と花言葉Ⅰ~Ⅳ】の記事でも終ヴィルにまつわる花を紹介しているので、そちらも合わせて読んで頂けるとより興味深いと思います。

特にイメージフラワーについてはⅢ特典編で詳しく解説しています。

朗読イベントは公演ごとに絶望エンドと救済エンドへ途中から異なる物語になるということで期待が高まりますね。

イラストの花たちが各エンドに関連した花言葉を持っているのもやはり関係があるのでしょうか。

またアドルフの表情を見ると、彼が辿った絶望エンドと救済エンドの記憶という意味であったりするのか?

イヴがシアンに剣を向けているのはイヴ√終盤が連想されますが意味はあるのか?などイラストだけでも色々考えられてしまいますね。

そんな想像を膨らませつつイベント当日を楽しみに待ちましょう。

〈参考〉
🍀GreenSnap(グリーンスナップ)- 植物・お花好きが集まるコミュニティ
BOTANICA | 植物・ガーデニング情報のウェブマガジン (botanica-media.jp)
花好きを応援!総合花サイトみんなの花図鑑 (minhana.net)
華のいわや (hananoiwaya.jp)
『四季の花色図鑑』、株式会社講談社、1998年
『花図鑑切花 増補改訂版』、株式会社草土出版、2001年

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